かつて日本では、七夕のこの時期(旧暦七月七日)には、天界からやってくる祖先の霊魂を迎えるために禊(みそぎ)をして心身を浄め、祖霊のための目印として火を焚いて待つ習慣がありました。日本古来の棚機女(たなばたつめ)の信仰と、中国の織女と牽牛の伝説、星まつりの行事と結びついて、現代の「七夕」になり、また仏教の盂蘭盆会と結びついて、現代の「お盆」という形になったようです。
いずみの学校では、伝統的な形をふまえつつ、1年生から12年生、そして教員、保護者が集い、七夕を祝いました。各学年が役割を持って一つの演劇に取り組み、炉を囲んで、短冊や美しい飾りを吊るした笹を燃やしました。天まで届いてほしい願い事を書いた短冊は火の力を借りて煙となり、高く高く昇っていきました。精神界の霊魂に、皆が共に思いを寄せ、天と私たちがつながった宵でした。
4年生担任 成田 美智子
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