野球部の試合

野球部 試合

「カキーン」 
 三遊間をボールが抜けていく。誰もが待ち望んだ“1点”だった。 
ホームを踏んで帰ってくるランナーは満面の笑みで、ベンチにいる仲間と喜びを分かち合う。大差で負けているチームとは思えなかった。 

 いずみの学校の先行で試合が始まって、1回表裏は両チーム無得点。守備を終えて、帰ってくる子どもたちは、「いける」とはしゃいでいました。初めての公式戦で緊張していた顔つきから希望に満ちて楽しみ始めたのを感じました。2回の裏、対戦相手の西陵中学校の攻撃で大量失点をしてしまいました。しかし、子どもたちは声を出し続けていました。その諦めない気持ちが通じたのか、次の3回の表のいずみの学校の攻撃に待望の1点が入りました。ベンチは大歓声が沸き起こりました。負けているチームとは思えない盛り上がりでした。 

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 結局、結果は5回コールド負けで、点差は10対1でした。ベンチからの撤収を急いで行い、3塁応援席で荷物をまとめながら、大はしゃぎしていました。「楽しかった」「ヒット打てた」「エラーしたのが悔しかった」など言いながら、子どもたちは満面の笑みでした。 

 荷物をまとめ終わって、保護者の皆さんが待っていた駐車場に着いたら、また大騒ぎが起こりました。子どもたちは、楽しかったことを伝えたくて気持ちが高ぶっていました。 

野球部 試合

 いずみ野球部員が9人集まったのが、およそ1か月前でした。1日1日上手になっていく子どもたちを見ながら私自身も楽しませてもらいました。たった、1か月の練習で、ここまで試合ができて、楽しめるのは本当に素晴らしいことだと思います。 中等部の時期、熱くなれる何かがあることは本当に素晴らしいと実感しました。今回はたまたま野球でしたが、野球好きな子はもちろん、野球をあまり知らなかった子どもも野球を通じて熱くなれたことに感謝しています。この「熱い」経験が、将来の糧になることは間違いないと確信しています。

野球部顧問 鈴木三郎

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